2012年5月1日火曜日

応援団


以前、道新フロンティアに投稿し掲載された文の元原稿です。

「幸せな時間」

中学二年の時、吹奏楽部でフルート吹き始めた。
高校卒業後に札幌で就職し、その地で大人数の楽団に在籍した。
教育文化会館の一室を使い毎回50人ほどの団員が集まり練習。
コンクール間近になると合宿。
そして、旧 市民会館・旧 厚生年金会館・普門館(東京)と大きなステージで演奏。
私は至福の時間を過ごしていた。
翌年から仕事が忙しくて両立不可能でやむなく退団。
それからの夢は『結婚したら遊ぶ(フルート三昧の日々を過ごす)!』
フルートのない生活を10年間過ごして来た私にチャンスの時が巡って来た。
結婚し、息子が一歳になる年に北広島で初めての吹奏楽団が出来た。
幼子を置いてそこに行く意味があるのかと主人に言われたが、
同居の義父や近くに住む義姉に子守をお願いし、週数回の練習に出掛けた。
帰宅すると泣きながらしがみつく息子。
私もやはり母親。可愛い息子を泣かしてまでと、また断念。
ある時にピンチヒッターで演奏会に出る事となった。
二年間のブランクを埋めるように家で練習した。
本番の日、三歳直前の息子を連れて行く。
ステージ横の幕裏で演奏を聴いた息子が、
『お母さんピッピッピッってしたいなら練習行っていいよ。慶一はおじいちゃんとお留守番してるから』。
やったぁー!! それからは、遅ればせながらあの頃の夢を叶えるかのようにはまった。
演奏会には息子と主人。
そして、欠かさずに聴きに来てくれたのはなんと義父。
その義父も四年前に他界し、今は実母が私の演奏を聴いてくれる。


 昨日の早朝、GWで秋田から息子が帰郷しました。
 半日掛けて、6月のコンサートに使用する楽譜作りを手伝ってくれました。
 そしたら、またこの記事のこと思い出しました。

 息子も、私の「応援団」のひとりなの^^v


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